体に電気が走った。
さっきから真っ赤な唇ばかり見てしまう。
だめだめ。
勉強に集中しなきゃ。
「うん…それで?」
「それで…」
その時、優くんと目が合った。
瞳に吸い込まれていく。
もう、ダメです。
我慢できなくなったあたしは、優くんへと顔を近づけていく。
ゆっくりとした時間が過ぎていく。
お願い…
誰も来ないで…。
優くんがあたしから視線を反らさせない。
あたしも優くんをじっと見つめる。
この先は暗黙の了解。
目が自然に閉じていく。あとは感触を待つだけ。
うるさい心臓。
そうしているのはあなただよ。
そして、あたしたちはキスをした。
柔らかい感触が唇に当たる。
マシュマロのような、ふわりと消えてしまいそうな、そんな感覚。
幸せで満ちた瞬間。
もう一度したいと思った…。