何をしようとしているの?
頭が混乱する。
「今から背中に名前書くから当てて」
優くんの甘い声が耳元で囁かれる。
緊張が止まらない。
あたしは夜空を見上げて、緊張と闘う。
…夜空を見ると優くんとの想い出が鮮明に思い出されるの…
「何か楽しいね」
ほら、よく小さい頃やったよね?
何を書いたか当てるゲーム。
その頃のことを思い出して、初心に戻ったような気がした。
「じゃあいくよ…」
緊張が一気に走る。
優くんがあたしの背中に文字を書いていく。
顔が熱い、体も熱い。
どうしよう。
集中しなきゃ。
「くすぐったい!えっと…ゆ…り…?」
時が止まった。
そして緊張も止まった。
まさか…そんな…。
嘘じゃないよね?
これは本当なの?
涙が出そうになる。
「わかった?」
分からないよ…。
「優くんが好きな人って、あたし…?」
確認をするあたし。
まだ半信半疑という証拠。
「うん」
今でも覚えているよ。
嬉しくて、嬉しくて、言葉に出来なかったんだ。