拷問部屋のドアが開くと同時に、美憂は拷問部屋に入ってきて、泣きながらオレの名前を呼んだ。




「圭介!

もう止めて!

もういいの……。

もういいのよ!」




オレは泣きながらそう叫んだ美憂を見て、胸が張り裂けそうなくらいにつらかった。




オレたちは、バカな親の元に生まれて、最初から大きなハンディを背負わされてきた。




普通の家庭に生まれたガキなら、当たり前に持っているはずのものを、オレたちは持っていなかった。




それでも美憂はオレに言った。




キラキラ輝いているような人になりたいって。




だからオレは、美憂のそんな夢を叶えてやりたくて……。