ドンドンドン!

ドンドンドン!




そのとき拷問部屋のドアを激しく叩く音が聞こえてきた。




オレはその音に反応して、無意識のうちに、その音が聞こえてきた方に目を向けた。




「開けて下さい!

このドアを開けて下さい!」




その声は、オレが聞き間違えるはずもない美憂の声だった。




オレは美憂の声を聞くと、余計に涙がこぼれ落ちてきた。




オレは美憂の声を聞いて、何故だかホッとしていた。




オレは一人じゃない。




オレは孤独な中で、拷問に耐えていたんじゃないんだって。