「いつまで泣いてやがるんだ!

泣いてたって、拷問は終わらねぇぞ!

続行か? それとも降参か?」




〈 私ね、ドブ川に映る月を見てるの。

こんなに汚いドブ川なのに、ドブ川に映る月は、キラキラ輝いているでしょ。

このドブ川は、今の私を取り巻く世界。

だけど私は、こんなドブ川の中でも、キラキラって輝きたいの。

そんなのって、やっぱりおかしいかなぁ? 〉




「高木、いつまで時間を稼いでやがるんだ!」




オレの頭の中に、美憂の笑顔が浮かんだ。




オレが美憂を裏切れば、美憂は二度と笑えなくなるかもしれない。




だとしたら、オレは……。