「おい、」
先に沈黙を破ったのはジウォンだった。

「はい?」

私が返事をすると彼はカップを置き私の方を見てきたので私もカップを置き彼を向いた。

「俺は、正直妻をめとる気は無かった。が、しかし一国の王太子としてこの歳で妻を持たぬのは周りが煩くてな。仕方なく国王の言うとおり妻を娶った。」

……あ?だから何だ?え? 俺はお前を愛してないよ宣言か?お?

心の中で悪態をつきながら、表情はキョトンとした顔を貼り付ける。

「訳がわからぬと言う顔だな。犬でもわかるように説明してやる。俺はお前を愛さない。 形だけの夫婦を演じる。いいな」

何だよこいつのこの俺様ぶりはよ。

「え、……そんな……」
私は目に涙を浮かべ、彼を見つめる。

勿論、嘘の涙。

「はぁ。女はすぐ泣くから嫌なのだ。」

「あ……すみません。」

泣きそうな女を慰める言葉も知らないなんて。こいつアホなのかしら。

「俺とお前の結婚期間は一年だ。一年子供がならなかったらお前とは別れる。」

そう言い放つとジウォンは、部屋から出ていった。

彼が消えた扉に向かって思いっきり下を出してべーーってしてやった。

「あの、クソ小僧が。こっちにだって引けない理由があんのよ。絶っっ対一年以内に惚れたって言わせてやるんだから。おぼえてろよー!!!」

あの、俺様ぶりがどうにも気にいらなかったらしく、私はベッドの上の枕をこれでもかってくらい床に叩きつけていた。