180センチくらいのスラっとした長身。

触らなくても分かるようなさらさらとした前髪。


「こりゃ争奪戦だね。」

隣のデスクの璃子が私の耳元で言ってきた。


「争奪?誰が何を?」

「決まってるじゃない。社内の女子が川瀬チーフを。」




争奪、、。

争って奪うのか、、。


「璃子がんばれ!」

私がそう言うと璃子は呆れた顔をした。



「馬鹿ね。たしかにイケメンだけど私のタイプじゃない。目の保養にはなるけど、争奪戦には参加しないわ。」