「……澪くん」

「はい、」



新田父に話しかけられて思わず緊張する。 え、俺もしかして怒鳴られるの?



「甘いものは好きか?」

「……は?」



本日2度目の『は?』

思わず口から出てしまい年上相手になんて失礼なことを言ってしまったんだろうと自己嫌悪に陥りながらも「好きです」と返す。


甘いものは好きのレベルではなくて大好き、いやそれ以上だ。 愛してるレベルで好きだ。

だから目の前にあるケーキだってなんであるのか誰が作ったのか聞かずに食べそうになったぐらいだ。



「そうか……。 ならよかったな莉衣」

「うんっ!」



何がよかったんだ?と思ったがそういえば目の前のこのケーキ新田娘が作ったって言ってたな。 ケーキ作りが趣味なのか。

そういうところは女子っぽいな。