季節が巡り、花や草の芽吹く春がやってきた。


ここ、“西條高等学院”(通称、西高)では春休み明けの在学生と今年の新入生で正門には人の波ができていた。


ーあ〜、ダルい。


「かぁ〜なとっ!!おっはよー!!」


大きな声で突然飛びつくのは友達の[仲野凛華]である。


「おはよ、りんは朝からうるさい。」


「おはよう、奏都。」


こっちの落ち着いてるのが[聡馬七遥]だ。


「おはよ、ななは。」


この二人が主な〝僕〟の友達で今年二年生の同学年。