「あーっと、じゃあ私からはこれを凛にあげるね」


ブレスレットを腕に通し、右の薬指にはめていた赤いサファイヤモドキのついた金色の指輪を凛へと渡した。少しお古ではあるが、そこそこ値のしたものだし前に凛が「可愛い」と言っていたからちょうどいいだろう。


「えっ、嘘……!これ貰ってもいいの?だってこれ凄く気に入ったやつだって言ってたよね?」
「そうなんだけど、私にはこのブレスがあるからさ。凛が嫌じゃなきゃ貰ってよ。新しいやつじゃなくて申し訳ないけど、それでもいいなら」
「すっごく嬉しい!ありがとう零ちゃん!大好き!」


机越しに抱き付いてきた凛の背中を撫でて、小さく笑う。


「ちょ、凛。大げさだよ」
「だって嬉しくって。なんかこういうのって凄く友達っぽいんだもん!凛、この指輪絶対大切にするね」
「友達っていうか親友でしょ?私も大切にするね」
「しん、ゆう……!うん!凛と零ちゃんはシンユー!」