私はあえて、大学デビューのため

誰も私を知ることのない大学を受験した。

いい男を捕まえるためには

いい大学を受けるのが手っ取り早いと思った

ので、もともと悪くはない頭をフル活用して

頑張って入った国公立。

うん、医学部も工学部も理学部もある。

ああでも、おしゃれな人文学部もいいなあ...。

なんて、不純な動機で受けたこの大学。

緑がきれいで結構気に入った。

頑張ろう、私!つかみ取れ、青春!

心の中でつぶやいた。

っていうのも痛いなあ、と気付けたことに

小さいながら成長を感じた。

私、どんどんいい女になっている気がする!

さらっとながした前髪。

派手すぎない茶髪。

男受けのよさそうなミディアムボブ。

ナチュラルながらもりもりもメイク。

大人かわいいワンピース。

もう完璧!私かわいい!私最高!

自画自賛、自信過剰。

それでいい!自信を持つことで

女はキラキラ輝くんだもん!

って、雑誌に書いてあった。

受け売りでも自分の知識にしちゃえば

私の物。

うん、今日も絶好調!