「はよー。」

この声は…間違いない。私の嫌いなあいつだ。
来んな。来んな。

「虹南ー??顔が酷いことになってますけどー?」

この子は私の友達の優愛(ゆい)めっちゃかっこかわいいんだよー。

「優愛ぃー。だってあいつがこっちに近づいてきてるんだもん。」

「全く、なんで虹南はあいつが嫌いなわけ?」

「分かんない。なんか、やだ。」

ばしーんっ!噂をしてたら来た。
私の背中を誰かが叩いた。まあ、大体誰かなんてわかるけど。

…あいつだ。

「った…」

「わりー。ごめんごめん。」

「っ…あんた!!痛いんだけど?!」

「だからホントわりーって。」

「もう!やだ。嫌いっ。」

「優愛、早くいこ。」

「あっ…虹南っ。ちょ、待って!」

私はとにかく全力で逃げた。
優愛をおいて…