「ちょっと、ちょっと!…どおだったの、春山と!」

部屋に戻ると、

あやは一目散に私のところへ来る。

私の頬はゆるみっぱなしで、

さっきあったことを全部話した。

「へへへ、もうやばい…」

笑いながら言うと、

あやも一緒に笑ってくれた。

あぁーもう!

「あやありがと!ダイスキ!」

私は布団をしいた上であやにだきついた。

「やめろよーあつくるしーい」

なんて、いいながらあやも抱き返してくれた。

私達は、10時消灯なので先生に見つかる前に布団にもぐりこんだ。



〜〜

さぁいよいよ三日目!

今日は、班の人たちと京都を散策します!

村みたいになってるところには、いろんなものが売ってるみたい。

楽しみだなあ。


藤崎くん、……太陽、と合流して歩き出す。

「どこいくー?」

藤崎くんは柔らかな笑みを浮かべて話す。

なんか、すっごくもてそうだもんなあ。

「えーと、…あ、そうそう!星屋ってお店あるんだけど、そこ、ストラップとかお土産のものいっぱい売ってるの!そこ行こう」

あやが言ってくれて、みんなでそこへ向かう。

和風の店内には、和柄のハンカチや、お団子をかたどったストラップ、抹茶のアイスなどが売っていた。

私とあやで、和柄のストラップを買った。

球のガラス玉みたいになっていて、透きとおる水色に和柄の花が散りばめられている。

私は水色、あやは黄緑。

おソロ、嬉しい〜。

藤崎くんと太陽もそれぞれ何か買ったようで、30分くらいたったところで店内からでた。

「どこいこっか……」

地図をみると、「まっちゃあんこ屋」ってのがあったから、私がそれに行きたい!と言うと、みんなもついてきてくれた。

まっちゃあんこ屋は、パフェやソフトクリームなどが売っててみんなで食べることにした。

私とあやはパフェ、藤崎くんはソフトクリーム、太陽は抹茶味のドーナツを頼んだ。

「うわぁぁ」

目をキラキラ輝かせていう私。

その様子を太陽がみて、かすかに笑う。

ん、恥ずかしい……。

「いただきます」

パクッと口に運ぶ。

抹茶独特の淡い苦味と、黒蜜の甘さとスポンジケーキが良く混ざりあってとっても美味しい。

そんな私を太陽が優しく見てるなんて、

あやに言われるまで気づかなかったな。




そんな三日目も終わり、

荷物をまとめた私達はバスに乗った。