宮村、あんな人。思ってもいなかった。その話し方は沙織が物凄く怒っている時と同じだった。いや今まさに物凄く怒っている。
「宮村がどうしたっていうんだ」
突如、愛奈ちゃんが「ご、めんなさい」と言って泣き出した。それを見てしびれを切らした様にナッキが話し出した。
「あのね、愛奈ちゃんだけが悪いんじゃない。どちらかと言えば宮村さんの方が数倍悪い。だってあんなこと平気で言うんだもん。ほんと信じられなわ。降ろせだなんて」
僕は耳を疑った。確かナッキは「降ろせ」と言ったように聞こえたが。そして沙織が
「実は愛奈ちゃん今、お腹に赤ちゃんがいるの。妊娠2か月目だって」そして「いい」と訊いて愛奈ちゃんの鞄から真新しい母子手帳を取り出し僕に手渡した。そこには妊娠2か月と書かれていた。
僕は愛奈ちゃんを見て「本当なんだ」と言った。愛奈ちゃんは小さく頷いた。
それで、宮村が愛奈ちゃんにお腹の子供を降ろせと言ったことにつながった。
僕は愛奈ちゃんに訊いた。愛奈ちゃんの気持ちを。そしてどうしたいかを。
「あのね、ほら、8月にみんなで海に行ったじゃない。あの後少ししてから調子悪くなっちゃって、お家でずっとイラスト書いていたの。
もちろん高ちゃんも毎日お家に来てくれたよ。それでもねずっと調子悪くて、イラストも描けないくらい調子悪くなっちゃって高ちゃんといつもの病院に行ったの。
そこで検査してもそんなに悪いわけじゃないって言われて帰ったんだけど、暑さで疲れているんじゃないっていつもの先生に言われたけど、ご飯も食べれなくなってもう一度病院に行ったの。
そしたら先生から産婦人科に行くようにって言われて同じ病院の産婦人科に行ったの。
調べたらお腹に赤ちゃんがいるって。高ちゃんもその時知って二人で話し合ったの」
愛奈ちゃんはテーブルに用意したジュースをコクっと飲んで話を続けた。
「それでね、愛奈ちゃんは高ちゃんに生みたいって正直に言ったの。
だって大切な高ちゃんの赤ちゃんだよ。愛奈ちゃんはどんなことしても高ちゃんに生みたいって言ったの。
でも高ちゃんはそんな子はいらないって。愛奈ちゃんが傍にいてくれればそれでいいって、だから、だから、高ちゃんはおなかの赤ちゃんを降ろせって。
せっかく宿った高ちゃんと愛奈ちゃんの赤ちゃんを殺せって……」
「宮村がどうしたっていうんだ」
突如、愛奈ちゃんが「ご、めんなさい」と言って泣き出した。それを見てしびれを切らした様にナッキが話し出した。
「あのね、愛奈ちゃんだけが悪いんじゃない。どちらかと言えば宮村さんの方が数倍悪い。だってあんなこと平気で言うんだもん。ほんと信じられなわ。降ろせだなんて」
僕は耳を疑った。確かナッキは「降ろせ」と言ったように聞こえたが。そして沙織が
「実は愛奈ちゃん今、お腹に赤ちゃんがいるの。妊娠2か月目だって」そして「いい」と訊いて愛奈ちゃんの鞄から真新しい母子手帳を取り出し僕に手渡した。そこには妊娠2か月と書かれていた。
僕は愛奈ちゃんを見て「本当なんだ」と言った。愛奈ちゃんは小さく頷いた。
それで、宮村が愛奈ちゃんにお腹の子供を降ろせと言ったことにつながった。
僕は愛奈ちゃんに訊いた。愛奈ちゃんの気持ちを。そしてどうしたいかを。
「あのね、ほら、8月にみんなで海に行ったじゃない。あの後少ししてから調子悪くなっちゃって、お家でずっとイラスト書いていたの。
もちろん高ちゃんも毎日お家に来てくれたよ。それでもねずっと調子悪くて、イラストも描けないくらい調子悪くなっちゃって高ちゃんといつもの病院に行ったの。
そこで検査してもそんなに悪いわけじゃないって言われて帰ったんだけど、暑さで疲れているんじゃないっていつもの先生に言われたけど、ご飯も食べれなくなってもう一度病院に行ったの。
そしたら先生から産婦人科に行くようにって言われて同じ病院の産婦人科に行ったの。
調べたらお腹に赤ちゃんがいるって。高ちゃんもその時知って二人で話し合ったの」
愛奈ちゃんはテーブルに用意したジュースをコクっと飲んで話を続けた。
「それでね、愛奈ちゃんは高ちゃんに生みたいって正直に言ったの。
だって大切な高ちゃんの赤ちゃんだよ。愛奈ちゃんはどんなことしても高ちゃんに生みたいって言ったの。
でも高ちゃんはそんな子はいらないって。愛奈ちゃんが傍にいてくれればそれでいいって、だから、だから、高ちゃんはおなかの赤ちゃんを降ろせって。
せっかく宿った高ちゃんと愛奈ちゃんの赤ちゃんを殺せって……」