バチンッ!

ガシャガシャッッッ!!

は?何、今の音。

何かを叩いたような.......。
それに、物が壊れる音。

俺は布団から起き上がって、音を立てないように階段を下りて1階を覗く。

そこには、目も背けたくなるような光景が広がっていた。





立ち尽くしている父。

そして、倒れている母を見下ろしている。

母は頬を抑え、静かに泣いていた。

更に、周りには皿の破片が散らばっていて。





思えば、この日が最初だった。

壊れていた「家族」という組織が完全に姿を消した瞬間だった。