桜side



今日の放課後は、珍しく歩斗が来た。

私の決意を、見透かしているような日常の変化を表しているようだった。


そう、今日は絶対に響を夏祭りに誘うって決めてるんだ。

もしかしたら、もう加那ちゃんが誘ってるかもしれない。

でも、何もしないで終わるのだけは嫌だから。

それに、正々堂々と勝負するって加那ちゃんに約束しちゃったしね。

「ちわ~!歩斗!あ、響!昨日言ってた本何処にあるか教えて~!」
「ああ、あれね。うん、分かった。」

よしっ。

シチュエーションは確保!

後は、




勇気だけ。