また、歩斗君が私を真っ直ぐ見て微笑む。

不覚にもかっこいいと思ってしまった。

だから、私の頬は赤くなって。

急いで席を立って、本を探しに行く。
振りをする。

後ろでくすっと笑う声がしたけど、気にしない。

鼓動が早くなっているのを、落ち着かせようと、ゆっくりと歩く。

と、声が聞こえた。
桜ちゃんと秋山君だった。

「探し物は、見つかった?」って言おうとした。
したけど.......。聞こえた声に私は固まった。