「加那ちゃんも頭良いとかほんと反則~!
何で、私の周りには天才しかいないのぉ~!」

え?!私?!
私は、そこまで頭良いと思わないけど。

二人に比べたら。

「いや、俺ちょっと分かってたけどね。本が大好きな人ってそんなイメージ無い?」
「う~ん、まぁ、そうなのかなぁ~?」

何、そのイメージ。

あるの、それ。
ありなの、それ。

「いや、イメージよりも、分かるでしょ。葉崎さんは、コツコツ頑張るタイプだと思うけど。
授業もいつも真面目に受けてるし。」

完璧に、不意打ちだよ。それ。
何で、そんな優しいこと言うの。

やっぱり諦められないな。
君のこと。

「ん~!私も頑張る!絶対皆より頭良くなって、幸せな未来を掴んでやる!」

すぐに終わりそうな桜ちゃんの決意を聞きながら、私達は笑ってた。

いつも見たいに。


でも、一人だけ、切なそうに私と秋山君を見ていた人が、いた。



恋って、怖いし、苦しいね。