愛してるのは、君と秋。

｢真心の愛.......。｣
｢え、｣

あ、しまった。声に出してしまった。

｢あ、ううん。ごめんごめん、変なこと言って。｣
｢いや、大丈夫だけど。あ、それたんぽぽ。｣
｢え？うん。花言葉は真心の愛。｣
｢へえー。愛か.......。｣

やっぱり、秋山君も過去に何かあっただろうか。
真心の愛を君は知っているのだろうか。

愛は形には見えず、儚く、脆い。

それを君は知っているだろう。
でも.......

｢私の両親ね、私が7歳の時に離婚したんだ。｣
｢え？｣
｢ごめんね、急に。でも、秋山君には知って欲しかった。｣
｢俺なんかに？話していいの？｣
｢うん、いいの。｣

知って欲しいんだ。
人を愛すということは、全てを愛すということ。

それが出来ないということは、愛していなかったということ。

だから、私を知って欲しかった。
君に淡い期待を私は抱いている。