響side

俺は、昨日の彼女を思い出しながら、高校までの道のりを歩いていた。

華奢な君が、必死に本をとろうとする姿を見て、なぜだか無性に助けたくなった。

少しだけ顔をしかめて、手を伸ばしていた君が、とても気になった。

こんなの初めてだった。