普段は私がドジをした時には
笑ってくるくせに

その時だけはなぜか真剣な顔をして
私を連れていってくれた。

クラスの子がからかってきても
何も言わずにただ歩いていた。

まだ私と同じくらいの背丈だったのに
弱音は一言も履かなかった。

あいつ小さい背中で私は泣きそうになった。

きっと泣いたのは傷の痛みではなくて
初めて気づいた恋心に、だった。