私はちゃんと、皆を支えられていたの?



「椎本の言う通りだ。琉美ちゃんの存在が、俺達の力を高めてくれるんだ」


「あんまり気負わないでくださいねっ」


「人には向き不向きっつーのがあんだよ」



三人の励ましに、涙が流れた。


今、街中に聞こえるように叫んで、自慢したい。


私の仲間は、こんなにも素敵でたくましくて、優しいんだって。



「だから、お前ができることを全力でやれば、それでいいんだ」



怜司くんが私の額の上を、ポンポンと撫でた。



私は、頼り頼られることを難しく考えすぎていたのかもしれない。


足りない部分を補いながら、守り合って、助け合って。


短絡的に見たら、守られてばかりだと、偏った方向に解釈してしまうけれど。


もっとよく見渡したら、きっとわかる。


表には出なくても支えになっている力があることも、無意味で無価値な勇気なんてどこにもないことも。