でもフジヤマは自分の頭の上の方へと手を伸ばしながらメールを打ってるから、全然届かないっ……。

くそぅっ、なんで私はチビで、フジヤマは無駄にデカいんだっ……。



「はい、そーしんっ」

「ちょっ……あぁーっ」

「返事はサクラの方に送れって書いたから、そっちに返事来ると思うよー。 『さっきの嘘でーす』なんて言ったらユージが悲しむから、絶対そんな風に言うなよー?」



フジヤマはニヤニヤと笑いながらそう言った。

……この野郎、他人事だと思って楽しみやがって。


あぁもう、どうしよう……。

ユージ、『会おう』って言うかな?

ユージの方から断ってくれたら、気が楽なんだけど……。



「あっ……もうメール来た……」



……あれ?

でもこのメール……YUKIからだ。






【明後日10時頃、今日と同じ場所で会おうか。】



……んん?

なんでYUKIが『会おう』って言ってるの……?


フジヤマがメールを送った相手って、ユージ……なんだよね?