「私、すっごく人見知りするんだよ? ユージも人見知りするって言ってたよ? だから、二人で会ったらきっと何も言えないまま1日が終わっちゃうよ……」

「んなもん、会ってみなきゃわかんねぇじゃん。 つーかさ、色々考えるよりパッと会っちまえばいいんだよ」

「……そんな簡単に言わないでよー……」


「簡単だろ。 『次』は初対面じゃないんだから、きっと普通に話せるよ」



そう言って、フジヤマは微笑んだ。

……確かに、『次』は初対面じゃないんだよね。

私はユージの顔を知ってるし、ユージは私の顔を知っている。


普通に会って、普通に話して、笑って過ごす。

……私とユージ二人だけでも、そういう風に出来るかもしれない。

まぁ、実際に会ったら『やっぱりダメでした』ってなるかもしれないけど……。


でも、普通に笑って話せたら嬉しいな……。



「……そのうち、ユージに提案してみるよ。 提案出来たら、だけど……」

「うん、そん時は報告よろしくっ」

「……りょーかいです」



と言いつつ、もしもユージと二人で会うってなったら、報告しないんだろうなぁ……。

だって報告したら、根掘り葉掘り聞かれて大変そうだし……。