二人は今、どんなことを話してるだろう?
フジヤマは真っ直ぐに聞く人だから、きっとすぐに本題に入ったよね。
YUKIは、大事なことを はぐらかしちゃう人……でも多分、今はきちんと答えていると思う。
言いにくいことがあったとしても、きっと……。
「……こういう時、すぐに集まれる距離だったらいいのにな……」
電話で集合をかけたら、30分で集まれる。
そのくらい近いところに住んでたらいいのにな、なんて思う。
1番近いところに住んでるユージだって、片道2時間はかかる。
フジヤマとYUKIは、もっともっと遠い場所だ。
……遠いな。
本当に本当に、遠すぎる。
「……みんなに、会いたいな……」
と呟いた時、
♪~♪~♪~
静かな部屋に電話の着信音が鳴り響いた。
「あ、ユージだっ。 はい、もしもしっ?」
『あ、俺です。 今、平気?』
「全然大丈夫だよー」
『そっか、よかった。 あ、さっきYUKIと無事に連絡先の交換したよ。 サクラのところにも、あとでメールか電話が来ると思う』
「りょーかいっ」
ユージの声は、普段と変わらず とても穏やかだ。
その声を聞いていたら、私は自然と微笑みを浮かべていた。
……ユージの、次の言葉を聞くまでは。