「……あっ、ユージとYUKIに『電話中』って言っとかなきゃっ。 私、打つの遅いから電話と同時にチャットって絶対無理だもんっ」
『あぁ俺が言っとくからいいよ。 サクラは俺との電話に集中しててくださいな』
「ふふっ、わかった」
キーボードを打つ音が、電話の向こうから聞こえてくる。
その後、『高校生ルーム8』にフジヤマの書き込みが表示された。
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フジヤマ>俺とサクラ電話中だから、しばしロムる
フジヤマ>色々わかんねぇから聞いてくるよ
フジヤマ>YUKI、さっきは冷たい感じに言ってごめん
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……わぁ、短時間でこれだけ打てるって、凄いなぁ……。
しかも電話中だから、片手は塞がってるよね?
私には絶対出来ない……。
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YUKI>俺こそ、色々ごめん
YUKI>今から2チャット行ってユージにみんなの連絡先聞いとこうと思うんだけど、問題ない?
フジヤマ>おk、無問題
YUKI>あとでメールする。 俺の方からも、色々話したいことあるしね
フジヤマ>りょーかい
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そうチャットに表示されたあと、電話の向こうのフジヤマが息を吐いた。
『……つーことで、YUKIとユージは2チャット行くってさ。 連絡先を教えるの、問題なかったよな?』
「うんっ、全然オッケー!!」
『よし、じゃあこっちはこっちで質問タイム開始しまーす』
その言葉の直後、フジヤマはすぐに質問をぶつけてきた。