「……私とユージが、キス……」



……いやいやいやっ、そんなの恥ずかしすぎるからっ。



「……でも、イヤじゃない…かも……」



……って、私ってば何言ってるんだっ……。

あぁもうっ、ユージがあんなこと言うからっ……。



──『ちなみに俺は、わざと謝ってでもキスしたいけどね』



うぅ……ユージの言葉が、耳から離れない……。



「……あんなの、ズルい……。 あんな風に言われたら、ドキドキが止まらないよ……」



私の顔、絶対に赤くなってる。

ヤバいくらいに赤くなってるはず。

……目の前にユージが居たら、もっともっとヤバいことになってたと思う。



「……深呼吸しよう。 とにかく、落ち着かなくちゃ……」



と口では言うものの……数分の間に色々なことがあったから、全然落ち着けない……。


ユージは私のことを『好き』と言った。

それは、友達として以上の『好き』。






──『俺、サクラが好きだよ』



……電話越しとはいえ、これを聞いたあと そう簡単に落ち着けるわけがない。



──『大丈夫、いつか俺のことを本気で好きにさせるから』



……ダメだーっ。

気持ちを落ち着かせるなんて、絶対に無理っ。