「人見知り同士だとしても、きっと大丈夫。 根拠は全くないけどね」

「……それって、つまりは大丈夫じゃないってことなんじゃ……」

「あ、そろそろ出口だ。 どうする? 水族館の中で何か食べる? それとも、外に出てファミレスとか行く? もしくは、水族館の中をもう1周くらいする?」



通路を抜け、階段を数段下りるとフードコートに出る。

昼時だからかなり混んでいて、座れる場所はほとんど無いみたい。

水族館の中をもう1周してじっくり見たいな…とも思ったけど、絶対に混んでるもんなぁ……。



「うー……外でなんか食べようかー……」

「だね。 『もう人混みはイヤだ』って顔してるし」

「……ごめんね。 なんか人に酔ってきた……」


「いいよ、今度は人の少ない時に来よう。 ユージとフジヤマも誘って、みんなでさ」

「……うんっ」



ニコッと笑うYUKIに、大きく頷き返す。

……YUKIの余裕のある笑顔を見てると、やっぱり17歳だとは思えないなぁ……。

もうすぐ18歳だけど。


でも、絶対20代前半だと思ったのに……。

なんてことを思いながら、隣を歩くYUKIの横顔を見つめる。

……と、その時。

YUKIが私の方を見てきたために、バッチリと目が合った。