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サクラ>ただいまっ。 二人とも、今日は色々ありがとねっ。
ユージ>どういたしましてっ
YUKI>またオフ会しようね♪
ユージ>次はもう一人くらい女の子が居たらいいなって思うけどw
YUKI>え、私とサクラが居るんだから4人でいいじゃんw
ユージ>ww
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二人のやり取りを見て、クスッと笑う。
このやり取り、絶対画面の向こう側でユージとYUKIも笑ってるよね。
だってリアルのYUKIは、女子大生じゃなくて男の人なんだもん。
なのに『私とサクラが居るんだから』なんて、もう笑うしかないっ。
……なーんて思ってる時に、携帯にYUKIからメールが来た。
【ユージとフジヤマにもさっきメールで言ったけど、この先もチャットの俺は『女子大生のYUKI』でよろしく(笑)】
そう書かれたメールを見て、私はまた笑う。
「チャットでは女子大生のYUKIのまま、かぁ……。 まっ、見てて面白いからいいけどねっ」
私──サクラがサクラであるように、YUKIもYUKIのまま過ごしていく。
……うん、これでいいと思う。
だってチャットって、みんなで楽しく話す場所だから。