やっ!!! はっ!
キーン
カーン
川が近くになるにつれ賢迅が使う還刀と夏凪翔が数珠で具現化されている妖刀の交わる音がだんだん大きく響きわたっていた。
同時に二人の声もはっきりと聞こえてきた。
私は木の陰からこっそり2人を見ることにした。
私が稽古に参加したとしてもとてもついていけるものではなかった。
『夏葉』
「美夜」
後から美夜がこっそり近づいてきた。
「夏凪翔君の家に行ったらおばさんが2人ともここだって言うから。これ朝ごはん。」
美夜が持ってきた上の箱の中にはおにぎりが10個入っていた。
「一緒に稽古しようと思ったんだけど私にはついていけないや。」
「私も無理そう。」
私たちは夏凪翔たちを見守りながら笑った。