「で、どこ行くの?」
携帯電話をしまうと澪君は私の隣に並んだ。
ゲームセンター…あわよくば澪君とプリクラを撮りたい。
さっきゲームセンターの横を通り過ぎたときにそう思っていたのだ。
でも、さすがに欲張りすぎかな。
こうやって一緒に遊園地に来れるだけでも奇跡なのに、これ以上高望みしたらバチが当たるかもしれない。
私がむーっと黙り込んでいると「じゃあ」と澪君は歩き出す。
「ゲームセンター行こ」
「え」
「行きたいんでしょー?
素直に言えばいいじゃん」
ほらほらと澪君に手招きされるまま、私はゲームセンターへ向かう。
全部お見通し、か。
それか私がよっぽど分かりやすいか。