再び空の青を見たとき、私は半泣き状態だった。
繋がれていた手は外に出るときに自然と解かれてしまった。
誰かに見られたらまずいもん。
仕方ないよね。
まだ残るお化け屋敷での涙。
ぐずっ
鼻をすすり、手の甲で涙を拭う。
カシャッ
聞こえたのはシャッター音。
音の先には澪君。
「なんで撮るのー!!」
私はポカポカと澪君を叩く。
泣き顔不細工なのに!!
「てへっ」
わざとらしく笑いながら携帯電話から顔を上げる澪君は、思っていたより幼く見えた。
いつもカラフルな衣装に身を包んで、踊ったり歌ったりしてる姿が嘘みたいだ。