小腹を満たした私たちは奇しくもお化け屋敷の前で立ち止まる。 「行こ?」 悪そうな顔をして私の3歩前で手招きをする澪君。 私はふるふる首を横に振る。 「えー」 彼は私のすぐ前まで戻ってくると、同じ目線の高さになるように膝を折る。 「次紘那ちゃんが乗りたいのに付き合うからー」 子供みたいなのはどっちだろう。 駄々をこねるスーパーアイドルを見ていられなくて、私は渋々了承した。