「…なーんてね!
1回言ってみたかったんだよ。娘はやらん!的な。
こんなやつでよかったら、どうぞどうぞ!もらってやってくれてむしろありがたいね」


この言葉に、澪君はあからさまにホッとした顔をした。
お父さんは笑って、


「こいつはずぼらで不器用で、なんにもできないアホだけど…でも、澪君に対する気持ちはどうやら本当らしくてね。何をするにも、澪君のためなら上手くいくんだって、いつも言ってるよ。」

と、褒められてるのか、それともけなされているのか分からないことを、少し照れながら言った。

よかった。
お父さんもお母さんも認めてくれてる。
ただ……澪君帰ったら、私たちの関係のこと口止めしとかなくちゃ…!!

こんな口軽な両親だ。
誰に漏らしてもおかしくないもん。

澪君は、そんなお父さんの言葉に、


「知ってますよ。どんとこいって感じです!」


と、胸を叩いた。