こうして、バカなあたしは

飴につられた子供のように

その小柄なおばさんの後を

付いて行ってしまった。


断ることが極端に苦手なあたしは

深く考えることもなく

この陳腐な出会いによって

不思議な経験をすることになる。

予想もしない初めての世界に

飛び込んでしまった。

そして・・・

出会うはずのない人達との

関わりができてゆく。

これから起こる想像もしなかった

世界がドンと落っこちてきたんだ


まるでその日の雨のように

湿気と翳りと熱気を帯びて・・・