錬は勢いよくメンチカツを
頬張りながら悪態をつく。

「入院も悪くないぜ~!

看護婦さんも優しいし
ご飯も姉ちゃん作ったのより
全然旨いしさ~。

夜ゲームできないから
ちょっと退屈だけど・・・」


あっ!と言って錬は箸を止めた。

「どしたの?」

「俺、すっかり忘れてた。
姉ちゃんに渡すものあった。」

そう言って袋の中から
何の変哲もない茶封筒を
差し出した。

表には
小橋由良様と書いてある。