あんなに何もかもを
犠牲にして目指してきた
夢を諦められるの?

二年間あれだけ
苦しい勉強してきたのに
看護士にならないの?

あたしが勝手に
気持ちが離れたと勘違いして
悩んでた期間
塁は自分の人生を一生懸命
模索してたんだ。

あたしは事の重大さに
言葉を失った。

声の明るさから想像するに
悩んで悩んで
気持ちにケリをつけたに違いない


あたしは恥ずかしくなった。

私は待ってあげられなくて
大切なものを手放してしまった。

塁の苦しかっただろう気持ちを
思って涙が出そうになった。

「これからすぐにバイト探し
始めるよ!
決まったら連絡するから。」