あたしは結局
塁の心の鍵には
なれなかったんだろうか?

いや、なろうとした。

なりたかった。

でも塁は心を開いては
くれなかった。

閉ざしたまま、
全部自分で抱えてた。

いくじないあたしは
塁の心のドアを蹴破る
勇気さえなくて・・・

塁に何が起こっているのかを
確かめようともせず
寂しさに負けて・・・

私は翔の赤く燃え滾るような
太陽を求めてたんだろうか?

それとも塁の穏やかに照らす
月のような癒しの光を
求めてたんだろうか・・・?

いくら時が経っても
二人は同時に私の中に存在する。


その時しか齧れなかった
青酸っぱい
2種類の果実みたいに
私の心を後悔で満たし続ける。