翔は、相変わらず

憎らしいくらい。

「お前、何凹んでんね~ん!」

むっとしたけど

他に頼る人がいなかった。

女友達に相談しても

聞いてはくれたけど

それはないわ~!

うちには無理だな!とか

電話くるよ。きっと!

っていう意見が多かったし

結局自分で決めるしかなかった。

それができなかった。

勇気がなかった。

この不安を歯に衣きせず

一刀両断に斬ってくれるのは

もう、翔しかいなかった。

男だからわかる部分もあるだろう。

間違っても翔は

あたしを慰めたりしない!


それを覚悟で会いにきた。