帰り道。

「ねぇ、颯真。私って可愛いのかなぁ」

結局、颯真が可愛いって言ってくれることはなかった。

だから言って欲しくて。

颯真は一瞬、はっ?て顔をして私を見た。

そのあと突然。

「可愛いだろ。てかスカート短すぎ。だからナンパされる。可愛いのは俺だけ知ってればいいんだよ」

そして後ろから私を抱き締めた。

「怜音が好きだ」

えっ...。

「すすすす、好きぃ...!?」

「好きって言ってんだろ」

「ううん。私も...」

気が付けば颯真は私の前にいて。

私の唇に颯真のそれが重なった。