「さ、麻衣さんも怜音ちゃんも上がって上がって!!」

急かすように光幸さんは言って私たちはおじゃまさせてもらった。

「失礼します……」

お母さんは何回も来たのだろう。

でも私は初めてだからド緊張。

お母さんの後ろに隠れるかのようについて行った。

そんな私の様子に気づいた光幸さん。

「そんなに隠れないでよ。ね?これからお父さんになるんだし?ここが怜音ちゃんの家になるんだから遠慮はダメだよ!」

にこっと笑う光幸さん。

「は、はい」

この人がお父さんなら大丈夫かなぁ、なんて思った。