しばらくして雷はおさまった。
「ご、ごめんっ!」
抱きついてきたことを遠慮したのか慌てて体を離した怜音。
「雷苦手なのかよ」
「うん...」
俯き気味に言った怜音は不安そうだった。
「怜音が寝るまでここにいようか?」
ここまで本気で人に優しくしたことは無い。
「うん」
ベッドに入り直した怜音。
必死で理性を保っている俺とは裏腹、怜音は俺の手を握った。
「手、ぎゅってしてもいい?」
「あー、あー」
俺の手を握った怜音は安心したのか、少ししてスヤスヤと寝息をたてて眠っていた。
その寝顔は…キレイで。
ほんとに可愛かった。
あっぶねー。
俺は静かに自室に戻った。