「怜音!?」

布団の中にくるまって泣いているような声。

勝手に部屋に入ってきてしまったが、それどころじゃなさそうな怜音。

「大丈夫か?」

優しく声をかけると、首を横に小さく振った。

と、


バリバリバリバリっ


「きゃーっ!」

怜音は俺の胸に飛び込んできた。

俺はびっくりして理性を保つのに必死になったが、なんとか抑えて、怜音の背中に手を回して抱きしめた。

怜音は俺の胸に顔をうずめている。

そして小さく震えている。

そっと頭を撫でてやった。