「天然で、自分が可愛いことに気がついてなくて、髪が茶色の子」

へぇー。

「いつから好きなの?」

「ん~最近~。一目惚れかなぁ」

颯真みたいなカッコイイ男の子ならすぐに彼女出来ちゃうよね。

こんな私なんていつになったら彼氏が出来るのかな...。

「まぁ地道に距離縮めようかな」

そう笑った颯真の顔が一瞬ニヤリとした気がするけど。

「高校行ったら、男には気をつけろよ?」

「うん」

こうやって仲良くなれてほんとよかった。

だって兄弟なのに、不仲ってイヤでしょ。

「颯真と兄弟になれて良かったぁ」

私の今の本音を言った、ただそれだけなのに。

颯真は何だか嫌そうな顔をしてしまった。

「えっ……?」

もしかして嫌だったとか...?

「一緒に住めるのは嬉しいけど、兄弟はなぁ。まぁ怜音が思ってることとは違うけど?」