…そして、学祭準備期間の日。


実月が、同級生の女に
絡まれているとき…


*
.

+゚


『な、なによそれ…!
恋人でもない、ただの幼なじみのくせに…!』


知らない女に、そんなことを言われ…
正直すげぇームカついたけど。


『……それ、誰が決めたの?
つーか、俺ら付き合ってるけど。なぁ?』


……前振りなく言った、その言葉に


『っ…うん。付き合ってる』


って、合わせてくれて…


それが例え嘘でも、実月の口から
そんな言葉を聞けただけで…
俺はバカみたいに、嬉しくなった。


__実月のことを
俺はよく『単純』って言ってるけど…


……単純なのは、俺の方。