「…すっごい些細なことなの。
今思えば、バカだなーって思った。
私のほうが歳上なのに、情けないね」 


「そ、そんなことないです…!
それに航くん、大人っぽすぎて
同い年には見えないっていうか…」


「あははっ…それもそうね!
……でも、言ってしまった言葉は
もう取り消せないんだよね…。」


「………」


「……別れようなんて、
言わなきゃ良かった…。」


…涙声で、そう言った美優さんに
わたしも思わず視界が滲んでしまう。


__……それから、わたしは美優さんと
しばらく話していたけれど…


美優さんの中には、
やっぱり後悔しかないようで……。


…美優さんのためにも、なにかしてあげたい。


__わたしは、そんなことを思っていた。