「……航くん…。っ…ありがとう」


「ん、頑張って…!」


わたしは本を拾って、図書室をあとにした。


小走りで教室に向かっている途中…
わたしはふっと笑ってしまった。


…なんか可笑しいね。


好きだった相手に、
次は背中を押されるなんて…。


……京ちゃんに、早く会いたい。


今、自分の気持ちを…
ちゃんと伝えに行くから。