「…まだ、あいつのことが好きなの…_?」 「……へ?」 微かに聞こえた、京ちゃんの声。 「今、なにか言った?」 校内は相変わらず賑やかで、 京ちゃんの声は 他の生徒たちによって、かき消された。 わたしは顔を覗き込むと、京ちゃんは 首を横に振って…『なんでもない』の合図。 ……予想と違った。 京ちゃんは、 少し切なそうな顔をしていた……__