「…って言っても、そんな怖くないから
大丈夫だからな」


わたしの顔が引きつったことに
おそらくすぐ気付いた京ちゃんは…
すかさずそんなフォローを入れてくれる。


京ちゃんは優しいな、って思うけれど


わたしの変なプライドなのか…
つい強がってしまう自分がいた。


「だ、大丈夫だよ…!
わたし、オバケとか全然平気だから…!」


「ふっ…そうだっけ?」


「そ、そうだよ!わたしもう高2だよ?」


「はいはい、そうだったな。
ほら、ボーッとしてないで行くぞ」


そう言って、
京ちゃんは前を向いて歩きだした。