「……ちょっとだけ。」


そう言って、わたしは菜々ちゃんから
ふいっと視線を逸らした。


「……え、え!?まって!?」


…予想外の反応だったのか
菜々ちゃんは目を見開いて驚いている。


「なに!?成川くんと何があったの!?」


「いや、なんにもないよ…!?なにも!」


「だって珍しすぎるじゃん…!
みっちゃんが成川くんに
ドキドキするなんて…!

いや、成川くんレベルにまでいくと
隣にいるだけでドキドキするのは
当たり前のことだけど…

むしろ今までドキドキしなかった
みっちゃんがおかしいけど……」


と、菜々ちゃんはいきなり多弁になる。


「な、菜々ちゃん1回落ち着いて…!」